分散型デリバティブ取引所「GMX」の使い方をわかりやすく解説!【DeFiで仮想通貨FX】

Putoran
作成日2022年12月16日
更新日2023年1月5日
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仮想通貨(暗号資産)の分散型デリバティブ取引所である「GMX」の使い方を解説します。

GMXを使えばDeFiで仮想通貨FXができます。資金の準備のしかたから、取引の始め方・終わり方、GMXのトークンをステーキングして報酬を得る方法など、わかりやすく説明していきます。

  • この記事はGMXの使い方を解説するものです。仮想通貨の投資の勧誘をするものではありません。
  • 取引には所定の手数料がかかります。手数料についてはGMXの公式ドキュメントを参照してください。
  • 取引の際はスリッページが発生する場合があります。
  • GMXやブリッジの利用にはさまざまなリスクが存在します。利用する際にはリスクをご理解の上でお願いします。

注目度が高まるGMX

FTXの破綻に伴い、分散型であるGMXの注目度が高まっています。

2022年11月には1日あたりの取引手数料収益が115万ドルとなり、分散型取引所の大手Uniswapの106万ドルを上回りました。
Perpetual-Focused DEX GMX Surpasses Uniswap in Daily Fees

またCoinGeckoによると、独自トークンである「GMX」は2022年12月15日時点で仮想通貨の時価総額ランキング82位に位置しています。そして現在の時価総額およびランキングは以下の通りとなっています。

前準備:Arbitrumに資金を用意する

※すでにArbitrumに資金がある方は、次のステップまで飛ばしてください。

GMXは、ArbitrumとAvalancheのブロックチェーンネットワークに対応しています。

これらの名前を聞き慣れない方も多いと思いますので、軽く紹介しておきます。

Arbitrum(アービトラム)

Arbitrumはイーサリアムのレイヤー2(L2)ソリューションの1つで、高い処理能力とガス代の安さを特長としています。EVM互換ネットワークであるため使用感はイーサリアムメインネットとほとんど変わりません。ウォレットはMetaMaskが使えます。対応Dappsも増えてきており、GMXはその1つです。

※2022年12月時点でArbitrumはベータ版が稼働中です。

GMOのサイトに、Arbitrumに関する記事がありましたので参考にしてください(技術寄りでちょっと難しいですが)。
イーサリアムのL2ソリューションArbitrumの紹介 - GMOインターネットグループ グループ研究開発本部(次世代システム研究室)

Avalanche(アバランチ)

Avalancheは、デジタル資産を作成・取引できるX-Chain、サブネットの作成・追跡などができるP-Chain、EVM互換のC-Chainで構成されており、高いスケーラビリティと分散性、カスタマイズ性に優れたブロックチェーンです。基軸通貨は「AVAX」です。

DMM Bitcoinのサイトに、Avalancheに関する記事がありましたので、参考にしてください。
DeFiで注目のアバランチ(Avalanche)とは 今後の将来性についても解説 - DMMビットコイン

GMXは、これらのブロックチェーンのスマートコントラクトで動作する分散型アプリ(Dapp)の1つというわけです。自分の所有するウォレットを使って取引ができること、取引内容はすべてブロックチェーンに刻まれて公開されるため透明性が高いことも特長です。

当記事ではArbitrumで解説していきます。

公式ブリッジを使ってETHをArbitrumに転送する

Arbitrumネットワークに資金を移す方法は、

  • 対応している海外取引所(Bybitなど)から入金する
  • ブリッジのDappでイーサリアム等から移す

などがあります。

GMXは分散型の取引所であることですし、せっかくですからここでも分散型のブリッジDappを使ってみましょう。

ブリッジのDappにもいろいろなものが存在します。その中で一番安心して利用できるのはArbitrum公式のブリッジでしょう。今回はそれを使って資金をイーサリアムからArbitrumに移す方法を説明したいと思います。

※この記事を書いている2022年12月は、FTXが破綻して間もなかったり、Binanceが日本から登録不可になったりと、海外取引所がバタバタしている時期だったというのもあります…

Arbitrum One Bridgeの画面

Arbitrum公式のブリッジであるArbitrum One Bridgeです。使い方をざっと説明します。

利用規約への同意とウォレットの接続を済ますとこのような画面になります。ウォレットのネットワークはイーサリアムメインネット(Mainnet)にしておいてください。

「From」が転送元で「To」が転送先です。「From」には「Mainnet」、「To」には「Arbitrum One」を選択します。

※Arbitrumのメインネットはこのように「Arbitrum One」と呼ばれることもあります。

転送する通貨はETHにしてください(ETHが無いと、転送先で何もできなくなりますので…)。

転送する金額を入力すると、右側のサマリーの表示が更新され、転送にかかる手数料や、手数料込みの合計金額を確認することができます。

問題なければ「Move funds to Arbitrum One」ボタンを押します。ウォレットが立ち上がりますので、指示に従って進めましょう。

しばらく待てばブリッジが完了します。ウォレットを見てみるとArbitrumネットワークにETHが入っているのがわかると思います。

GMXを開き、ウォレットを接続する

GMXのトップページ

それではGMXの使い方に入ります。

GMXのトップページを開きます。「Launch App」を押して進みます。

GMXのメイン画面

GMXのメインとなる画面です。

左側にはチャート、右側には注文を出すためのパネルがありますね。

さて早速ウォレットの接続…をする前に、GMXは日本語に対応しているので日本語に切り替えておきましょう。

メニュー

右上にある「︙」を押すとメニューが出てきます。そこから「Language」を選んでください。

言語選択ダイアログボックス

言語選択のダイアログボックスが出てきます。「Japanese」を選択して、ダイアログを閉じてください。これでOKです。

ウォレット接続ボタンの場所

それではウォレットを接続しましょう。右上にある「Connect Wallet」をクリック。

ウォレットの種類を選択

ウォレットの種類を選ぶダイアログボックスが出てきますので、あなたの使っているウォレットを接続してください。筆者はメタマスクを接続しました。

ショートの取引を行う

注文を出す

ウォレットを接続したら、取引を行う準備は完了です。

ちなみに取引の種類としては、パーペチュアル取引(永久先物取引)になります。なお、GMXでは、証拠金の入金は注文する時に行う形になっています。あらかじめ入金しておく必要はありません。

というわけで、ここからは注文の出し方を解説していきます。

注文内容を入力する

ショートを選択

まずはショート(売り)から説明します。高いときに売って、下がったら買うことで利益を出す方法です。「売りから入る」ってやつですね。

右側のパネルに「ロング」「ショート」「スワップ」とタブが並んでいるので、「ショート」を選びます。

また、チャートの上の部分から、取引したい通貨ペアも選んでおきます。

  • 注文の種類
注文パネル

タブの下には「Market」「Limit」「Trigger」と並んでいて、ここで注文の種類を選べます。今回は「Market」(成行)で注文してみます。

続いて、支払い金額とレバレッジなどを入力します。

  • 支払い金額

支払い金額に入力した金額は、そのまま担保(証拠金)として注文時にウォレットから差し入れることになります。

支払いの通貨もETH、USDCなどから選ぶことができます。

  • レバレッジ

レバレッジスライダーを動かしてレバレッジを設定します。最大で50倍まで設定できます。これを高くするとものすごいハイリスク・ハイリターンになるので、くれぐれもご注意を…。

  • 担保通貨

「Collateral in」は担保通貨です。ショートの場合は、サポートされているステーブルコイン(USDC、USDT、DAI、FRAXなど)から選ぶことができます。必要に応じて選んでください。

担保を入金するときにスワップが発生すると、スワップ手数料が発生します。支払い通貨と担保通貨を同じにすればスワップ手数料を節約することができそうです。

確認する

一通り入力したら、ポジションの金額やエントリー価格、清算価格、手数料を確認します。

清算価格のチェックを忘れずに。この価格以上に値上がりしてしまうと強制的に清算(ロスカット)となります。

手数料の内訳を確認

手数料の部分にマウスカーソルを当てると、手数料の内訳を確認できます。FXにおいて手数料は非常に重要ですので必ず確認しておきましょう。スワップ手数料のほか、ポジションのオープンやクローズでも手数料が発生します。

注文を送信する

問題なければ、いよいよ注文を出します。

レバレッジ有効化ボタンの場所

初めて取引するときは、まずはレバレッジ有効化を行います(ガス代がかかります)。「レバレッジ有効化」ボタンを押してください。

ウォレットが立ち上がりますので、その指示に従って進めてください。

ショートボタンの場所

するとボタンが「○○○をショート」に変わりますので、それをクリック。

注文の確認画面

確認画面が表示されます。

再度一通り確認します。借入手数料や執行手数料(ネットワーク手数料)、スリッページもチェックしたら、「ショート」をクリック。

ウォレットが立ち上がりますので、その画面の指示に従って進めます。

ポジションオープン完了

注文が実行されました。成行なのですぐに取引は約定し、ポジション(建玉)ができました。

担保を追加入金、または出金する

担保編集画面

「担保編集」ボタンを押すと、担保の追加入金または出金ができます。

入金を行うと担保が増え、レバレッジが下がり、清算価格が遠くなります。ポジションのサイズは変わりません。清算されそうなときに使えそうです。

出金を行うと担保が減り、レバレッジが上がり、清算価格が近くなります。リスクを高めてリターンを増やしたいときにどうぞ。

SNSにシェアする

シェア画面

「シェア」ボタンを押すとSNS共有などができます。

「コピー」ボタンでクリップボードにコピー、「ダウンロード」ボタンでここに表示されている画像をダウンロード、「ツイート」ボタンでTwitterにツイートできます。

ポジションをクローズする

ポジションのクローズボタンの場所

「クローズ」ボタンを押すと、ポジションのクローズができます。利益確定または損切りです。

ポジションのクローズ画面

ここにも「Market」と「Trigger」の2つがあります。

「Market」は成行注文による決済です。

「Trigger」は指値・逆指値注文による決済です。ストップロス注文、テイクプロフィット注文とも言います。

今回は「Trigger」を使ってみます。指定した価格になったときに決済できる、便利な機能です。

指値・逆指値でクローズ

クローズする数量と、指値・逆指値の価格を入力します。

ショートのクローズの場合、現在価格より安い価格を指定すると「指値注文」となります。「今より安くなったら買う」というわけです。逆に現在価格より高い価格を指定すると「逆指値注文」となります。「今より高くなったら買う」ですね。トリガー価格のところの<、>が入れ替わるのでそれでわかります。

ロングのクローズの場合は逆で、現在価格より高い価格を指定すると「指値注文」、現在価格より安い価格を指定すると「逆指値注文」です。

損益や手数料などを一通り確認したら、「注文有効化」ボタンをクリックして進めましょう。

なお途中で、「注文の約定は保証されていません」といった旨の確認画面が表示されたり、ウォレットが立ち上がったりしますので、ボタンを押して進めていきます。

注文送信完了

今回は指値でクローズ注文を出しました。

あとはドキドキしながら、指定した価格になるのを待ちましょう。



ポジションがクローズされると、担保に入れた仮想通貨が損益とともに返ってきます。このときの通貨は担保通貨で返ってきます。先ほど筆者はUSDCを指定したので、USDCで返ってきました。

ちなみにMetaMaskだと、Arbitrum上のUSDCは標準で非表示になっています。表示させるにはトークン設定のインポートが必要です。

トークンのインポートの場所

MetaMaskを開き、下の方にスクロールすると「トークンのインポート」がありますので、これをクリック。

トークンのインポート画面

インポート画面が開きますので、トークンコントラクトアドレスを入力します。ArbitrumにおけるUSDCのコントラクトアドレスは 0xFF970A61A04b1cA14834A43f5dE4533eBDDB5CC8 です。このトークン情報は、ArbitrumのブロックチェーンエクスプローラであるArbiscanで確認できます。

USDC以外のトークンのコントラクトアドレスも、Arbiscanをたどっていけば見つかると思います。

入力したら「カスタムトークンを追加」ボタンを押せば完了です。

ポートフォリオサイトへのリンクの場所

また、ウォレット内のトークンは、MetaMaskのポートフォリオサイトでも確認できます。

これをクリックすると、ブラウザでポートフォリオサイトが開き、あなたのウォレットの中身の情報を一覧で見ることができます。Arbitrumにも対応していますので、Arbitrum上であなたが持っているトークンが表示されているはずです。

ロングの取引を行う

注文を出す

ロング注文パネル

ロングの場合を説明します。今度は指値注文でやってみます。

右側のパネルで「ロング」タブを選択し、そして「Limit」(指値)を選びます。

そうしたら支払い金額、価格、レバレッジを入力します。

ロングの場合は担保通貨は「USD」固定です。担保を預け入れるときにはスワップ手数料が必ず発生します。

清算価格や手数料なども確認したら、「Create Limit Order」ボタンをクリックします。

注文確認画面

注文の確認画面が表示されますので、しっかりチェックした後、「注文の作成」ボタンをクリック。

ウォレットが開きますので、その指示に従って署名します。

注文送信完了

注文が送信されました。指定した価格まで下がれば注文の約定となります。

チャートの下にあるボックスの「Orders」をクリックすることで、未約定の注文の一覧を確認できます。

ポジションをクローズする

ポジションのクローズの場所

ポジションのクローズのやり方は、ショートの時と同じです。ポジション情報の所にある「クローズ」ボタンを押します。

成行でクローズ

今度は成行でクローズしてみます。「Market」タブを選び、クローズしたい数量を入力します。

その下の情報も確認したら、「注文有効化」ボタンをクリック。

ウォレットが開いたら、指示に従って進めます。

すぐに注文が約定し、ポジションがクローズされます。それと同時に、預けた担保と損益がウォレットに返ってくるはずです。

なおロングの場合、ロングした通貨と同じ通貨で返ってきます。ETHをロングしたならETHで返ってくる、といった具合です。

現物スワップを行う

GMXは現物のスワップにも対応しています。右側のパネルで「スワップ」を選んでください。

スワップ注文

スワップでも、「Market」(成行)と「Limit」(指値)での取引ができます。

それでは、成行でスワップしてみます。使い方はPancakeSwapやUniswapと変わりません。通貨を選び、金額を入力して、「スワップ」ボタンを押せばOKです。

注文確認画面

確認画面が表示されますので、「Confirm Swap」をクリック。

ウォレットが開きますので、署名をすればスワップは完了します。

設定を確認・変更する

設定ダイアログボックス

右上にあるメニューから「設定」を選択すると、各種設定ができます。

スリッページ許容量の変更や、表示に関する設定がここで行えます。

GMXトークンを購入・ステーキングして報酬を得る

GMXの主なトークンには「GMX」と「GLP」があります(まぎらわしいので以下、$GMX、$GLPと表記します)。

$GMXはユーティリティ&ガバナンストークンです。GMXについてのさまざまな提案に対する投票券となります。

報酬獲得画面

ページ上部のメニューから「報酬獲得」を選んでください。これが$GMXと$GLPで報酬を獲得するためのページです。

$GMXでの報酬獲得の仕組みは結構複雑ですが、順に説明していこうと思います。

$GMXを購入し、ここでステーキングすることで報酬を獲得できます。ここで得られる報酬は、esGMX(エスクローGMX)とETHの2つです。

獲得したesGMXは、後でGMXに変換できます(詳しくは後述します)。

また、マルチプライヤーポイントというものも獲得できます。これは長期ステーキングした人へのボーナスのようなもので、これを使うと(要ステーキング)、報酬のブースト率をアップさせることができます。要するに追加報酬を獲得できるわけです。

もらえるマルチプライヤーポイントの量としては、1000$GMXを1年間ステークすると1000ポイントになる感じです。APRで言うと100%です。

ブースト率は以下の式で求められます。

  • ブースト率(%) = 100 * ステークポイント / (ステークGMX + ステークesGMX)

例:ステークGMXとステークesGMXの合計が10で、ステークポイントが1なら、ブースト率は10%になります。

なお、$GMXをアンステークすると、マルチプライヤーポイントがそのぶん減るので注意してください。

GMXトークンを購入する

GMX購入ボタンの場所

それでは購入〜ステーキングの手順を説明します。

「GMXを購入」ボタンを押すと、$GMXを購入できる取引所を案内してくれます。

GMX購入先一覧画面

Uniswapや1inchなど、多くの取引所で購入できるようですね。今回はUniswapを使ってみます。

UniswapでGMXトークンを購入

ネットワークが「Arbitrum」、スワップ先通貨が「GMX」になっていることを確認してください。

そうしたら、金額を入力して「スワップ」ボタンを押せばOKです。これで$GMXを購入できました。

GMXトークンをステーキングする

GMXトークンのステークボタンの場所

GMXに戻り、「ステーク」ボタンを押します。

ステークダイアログボックス

ステークする量を入力して、ボタンをクリックすれば、ステーキング完了です。

報酬を確認

ステーキングしてしばらく経った後に「報酬獲得」画面を再度開き、右側の「報酬総額」のところを見てみると、ETH(WETH)、エスクローGMX、マルチプライヤーポイントの3つがちょっとずつ増えているのがわかります。

報酬を請求する

報酬請求ボタンの場所

報酬は、「請求とステーク」または「請求」ができます。

「請求とステーク」を使うと、報酬の請求とステーキングを同時に行うことができます(ETHは請求のみ)。また、ここで表示されるダイアログにてチェックボックスのチェックを外すことで、ステーキング無しの請求のみにすることもできます。

「請求」を使うと、ステーキングは行わず、報酬はウォレットに入ります。

GLPトークンを購入・ステーキングして報酬を得る

$GLPは、ETH・WBTC・LINK・USDC・USDTなどの資産をGMXに預け入れると引き換えとしてもらえるトークンです(GMXのサイト上では「GLPの購入」と表現されています)。流動性プロバイダートークンと呼ばれます。

預けた資産は、GMXのスワップやデリバティブ取引における流動性となります。

$GLPは、流動性の資産のインデックスとなっています。$GLPを購入するときは任意のインデックス資産で購入できますし、売却する時には任意のインデックス資産で受け取れます。

そして、$GLPもステーキングすることで報酬を得ることが可能です。報酬で得られる通貨は$GMXのときと同様、esGMX(エスクローGMX)とETHの2つです。

GLPトークンを購入・ステーキングする

GLPトークン購入ボタンの場所

それでは購入からステーキングまでの手順を解説していきます。

報酬獲得ページにGLPの欄があります。「GLPを購入」ボタンを押します。

GLPトークンの購入/売却画面

$GLPの購入/売却画面が表示されます。

ここで金額を入力して、ボタンを押せば購入/売却が可能です。

購入/売却には手数料がかかります。ところでこの手数料ですが、支払う通貨によって違いがあります。支払い額を入力した後、ボタンを押す前にちょっと下の方にスクロールしてみてください。

通貨一覧と手数料

インデックス資産の通貨一覧を見ることができます。ここに「手数料」の列があります。通貨によってけっこう違うのがわかりますね。

手数料に差があるのは、GMXの持つ流動性プール内の資産のリバランスが目的となっています。すでにプール内に多くある資産をさらに預け入れようとすると手数料は高くなり、逆にプール内に少なくなっている資産を預け入れようとすれば手数料は安く済みます。$GLPを購入/売却するときには一応意識しておくと良いと思います。

なお、購入した$GLPは自動でステーキングされます。

esGMXトークンをステーキングする

esGMXのステーキング

報酬で得たesGMXもステーキングして増やすことができます。

ウォレットにあるesGMXをステークしたいときは「ステーク」ボタンから、ステーキングしたesGMXをウォレットに引き出したいときは「アンステーク」ボタンからどうぞ。

esGMXトークンをGMXトークンに変換する

esGMXをGMXに変換

esGMXは、1年かけて$GMXに変換できます(権利確定)。画面を下の方にスクロールすると「Vest」の欄がありますので、ここで行います。

変換の際、$GMXか$GLPの一定量を予約する(ロックする)必要があります。予約したぶんはステーキング解除や売却ができなくなりますので注意が必要です。

esGMX→$GMXの変換を開始するには、どちらかの「入金」ボタンを押します。esGMXはウォレットに入れておいてください。

esGMXの入金のためのダイアログボックスが出てきますので、esGMXの量を入力してボタンを押せばOKです。

ここまで見てきたように、GMXのステーキングは複雑なので、詳しくは公式ドキュメントを参照してください。

GMXの利用におけるリスク

GMX、仮想通貨、イーサリアム、Arbitrumの利用には多くのリスクが存在します。利用する場合はこれらのリスクを理解しておく必要があります。

  • 価格変動リスク
  • 清算リスク
  • 流動性リスク
  • 入力ミスや通信トラブル
  • ウォレットのハッキング
  • ブロックチェーンの不具合・脆弱性
  • DeFiプロトコルの不具合・脆弱性
  • 各サービスの管理者に関わるリスク
  • 各サービスのガバナンスに関わるリスク など

DeFiについては法規制が追いついていません。金融庁は研究会を開催し、DeFiなどのメリット・デメリットや規制のあり方について議論を行っています。

また、利益が発生した場合は確定申告が必要になります。特に、GMXを含むDeFiの損益計算はかなり複雑になる場合があるので覚悟しておきましょう。

まとめ

以上、GMXの使い方を解説しました。分散型デリバティブ取引所という新しい形であり、面白いですね。

はっきり言ってリスクは高いので、実際に使ってみるとまではいかなくても、アンテナを張っておくのは悪くないかと思います。